2月号

大寒も過ぎましたが一年で一番寒い日が続きます。
ですが日中お天気のいい日にはとてもよい散歩日和になります。景色もよく散歩コースが多彩な明日香です。
けれど社会はまたオミクロン株が猛威をふるっていろんなところに影響がでています。
どうか充分お気をつけてお過ごしください。

-お知らせ-

令和4年2月20日に開催予定の文化祭(芸能大会)
2月27日からの美術展中止になりました。

1月2月実施の歴史探訪(フィールドワーク)は急きょ延期となりました。
コロナウイルスの感染拡大の状況がありましたが野外ということで実施の準備を進めてきました。
奈良県の感染拡大の急激な勢いもあって延期とさせていただきました。
密を避けることで講師の声が聞き取りにくくなることを想定して小型の拡声器も用意していたのに残念です。
楽しみに待たれていた方には申し訳ございません。
新たな日程は決定次第お知らせします。

 
紙芝居表紙

紙芝居表紙

紙芝居 乙巳の変いっしのへん 完成!

制作過程を報告してきました紙芝居が完成しました。
小学校高学年くらいの子に読みやすくした内容で難しい政治の流れをわかりやすいストーリーにしています。
サイズはA2版で1セット19枚です。
学校関係、図書館などに配布する予定です。(非売品)

令和4年度の会誌(8月発行)の編集も進めていきたいと思います。
原稿を書いていただける方は4月末日が締め切りになっていますのでどうかよろしくお願いいたします。

2022.1.31

 

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2022年「明日香村文化協会」新年号

あけましておめでとうございます

本年もよろしくお願いいたします

 

 会長挨拶

明日香村文化協会会員の皆様

 明日香村文化協会に日頃関心とご支援を頂いている皆様、「明けましておめでとうございます。」併せて皆様方の本会に対するご支援ご協力に感謝申し上げます。

 コロナ禍の中で文書による総会が2年続き、各種の講座がなくなったり変更になったりした2年間でした。しかしながら皆様方の温かいご支援・ご協力により困難な中に於いても、可能性を見いだし活動を止めることなく続けて参りました。そして、いろんな教訓も見つけ出してきました。その一つがコロナ禍というマイナスの情勢の中でこそプラス情勢を作り出していかなければならない事でした。とりわけ文化面での活動では大きな役割を果たしたのではないでしょうか。

 2022年(令和4年)は壬寅年です。「寅」は動物を表す文字ではありませんが、敢えて動物の「虎」という文字が引用されているようです。従って「虎」に因んだ喩えが今年の運勢として引用されています。虎は毛皮の模様から前身が夜空に輝く星と考えられていた存在なようで、『決断力と才知』の象徴としての意味もあり縁起物としても親しまれているようです

 私は寅年にあたり「虎」の縁起を頂き「決断力と才知」をモットーに活動してまいりたいと思います。皆様方のご健康とご活躍を祈念し、併せて本協会へのご支援ご協力をお願いしまして年頭の挨拶といたします。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

奥飛鳥の「綱掛け神事」の紹介

 奈良県明日香村稲渕・栢森地区では、毎年「成人の日」に稲渕地区で「男綱(おずな)」が、1月11日の日には柏森地区で「女綱(めずな )」の神事が行われ、豊作を祈って新しく 作り掛け替えられます。「綱掛け神事」は、稲淵と栢森両大字に伝わる神事です。

 「綱かけ神事」は、子孫繁栄と五穀豊穣を祈るとともに、悪疫などこの道と川を通って侵入するものを押しとめ、住民を守護するための神事と言われています。「男綱」は柏森のさらに奥にある男渕の竜神を、「女綱」は女渕の竜神を祭っているといわれています。栢森大字の神事の特徴は、全体を仏式で行なわれます。稲渕地区での「男綱の綱掛神事」は、神式で行われます。

 日本の原風景が色濃く残る、飛鳥ならではの郷土行事です。

※2021年1月11日に撮影


「男綱の綱掛神事」


「女綱の綱掛神事」

 

  

12月号

稲刈りの後の稲株から出ている新芽が美しく、稲の生命力に感動するこの頃です。
季節の巡りは早くもう師走を迎えるころとなりました。
毎年のように開いていた忘年会も自粛ばかりであったのはいつのことなのかと考えるほどです。
コロナは感染者数も減りましたが、また第六波が来るとか変異株のニュースが流れたりします。
これからはインフルエンザにも気を付けないといけません。
朝夕冷え込みますので、みなさまも体調管理には充分お気をつけてお過ごしくださいますように。

◇先月ご紹介しました文化講座の歴史探訪をすこし詳しくご紹介します。

 飛鳥時代の宮殿の痕跡が本当に今でも残っている?

およそ1350年前の痕跡がたどれるだろうか、誰しも疑問に思うことですが土地の歴史をたどる手立ての一つに小字名があります。有名な例では、漏刻として注目を集めた水落遺跡がありますが、その存在する場所の小字名が「水落」です。
また川原寺周辺にはかつて川原寺が火災にあったことを示すかのように「ヤケモン」という小字名が存在します。
今回フィールドワークを実施する場所の一つに嶋の宮があります。
蘇我馬子の邸宅があり、その庭に大きな池を開き嶋を築いたと言われています。
その池のあった所が「池田」で広い範囲にわたって存在します。
スケールの大きさに驚くと思います。
後飛鳥岡本宮や飛鳥浄御原宮では宮殿を囲んでいた築地塀に沿ってあった、雨水などを流す排水溝跡を実際に歩きます。
実際に大きさ距離などを体感して、いにしえの人々も歩いたであろうことを想像してみるときっとわくわくすることと思います。

第一回 1月30日(日)嶋の宮 東橘遺跡      集合13:00 岡役場駐車場
第二回 2月12日(土)
2月20日(日)後飛鳥岡本宮や飛鳥浄御原宮 集合13:00 岡役場駐車場
なお、第二回日程は変更になりましたので、ご注意下さい。
第三回 3月20日(日)真弓周辺の古墳       集合13:00 中央公民館前

参加申し込みは1月21日までに教育委員会文化財課(0744-54-5600)まで 

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島の庄周辺

 

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第一、二回集合場所図

◇篆刻講座について

夏期講座で予定の篆刻講座がコロナ感染予防のためやむなく中止としましたが皆さんのご要望もあり、急遽11月2日と11月27日の二回に分けて実施しました。
今回は夏期講座に申込をされた方が対象でしたが、30名近い希望者だったため二回に分けることになりました。
講師は西伶印社名誉社員、日本篆刻家協会副理事長 喜多芳邑先生。
県立高校退職後は大学、高校の非常勤講師をされています。
先生のご指導の下、皆さん一生懸命に彫られて約一時間半くらいで作品が完成していきました。
できた作品は、来年2月に開催される明日香村文化祭美術展で紹介します。
皆さんの作品が、書、絵画などに押印され活用されることを願います。

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講座の様子

2021.11.28

11月号

いつまで暑さが続くのだろうと思っていたら、急に冷え込んで気候の変化に戸惑うばかりです。
朝晩、急に寒くなりましたので、十分に体調管理して下さいますように。
明日香も稲刈りがほぼ終わり、新米のおいしい季節になりました。
食欲の秋の到来です。短い秋を楽しみたいですね。

「紙芝居」製作がいよいよ最終段階へ

9月のブログで紹介しました「紙芝居」製作が最終段階を迎えています。

令和2年11月から令和3年10月まで9回に及ぶ制作部会を開き、シナリオに基づき作画作業を進めてきました。各シーンごとに場面の時代考証を行いながら進めており、発掘調査や文献資料の研究成果を参考にしてきました。

一つの画面に何回も協議を重ねるなど難しさを痛感しています。
最終的には奈良大学相原嘉之先生に監修をしていただき、年度内に作品の発表をする予定です。10名のメンバーが制作にかかわりました。

紙芝居のラフ画の一部

歴史探訪(フィールドワーク)が始まります。

今年度のテーマ・・・「今に残る道、畦畔から飛鳥時代の宮殿の痕跡をたどる」
-それぞれの地点で宮殿の区画を実感します-

第一回 1月30日(日)

「嶋の宮 東橘遺跡」
集合 岡役場駐車場 13時

第二回 2月20日(日)

「後飛鳥岡本宮や飛鳥浄御原宮の痕跡を巡る」
集合 岡役場駐車場 13時

第三回 3月20日(日)

『強い希望の声に応えて』の古墳見学コース
カヅマヤマ古墳 真弓テラノマエ古墳 マルコ古墳
集合 中央公民館 13時バスで移動します

申し込みは各講座実施の1週間前までに 文化財課 0744-54-5600

2021.10.28

10月号

秋空が気持ちよく澄み渡る好季節となりました。
もう少しすれば、明日香村でも稲刈りの光景があちこちで見られるようになるでしょう。
イベントにスポーツに、食欲の秋と言いたいところですがコロナ禍のため中止や縮小等、余儀なくされることになりそうです。
一日も早く元の生活が取り戻せることを願うばかりです。
秋冷日増しに厳しくなりますが、お健やかにお過ごしくださいますように。

今年の夏期講座は、書道、絵手紙、切り絵、懐かしの歌が開催され、残念ながら、日本画と焼き物鑑賞は中止になりましたが実施された講座で『切り絵』について紹介したいと思います。

「切り絵のやり方」

参加者は初心者に近い人ばかりですので講師の先生の用意してくれた何種類かの図案(白黒)から好きなものを選びます。
図案は婦人、仏像、ふくろう、魚などいろいろです。
それを黒のケント紙の上に乗せ、テープなどで固定して図案の白い部分を専用のカッターで切り抜きます。
次は白いケント紙の上に乗せ、スプレー糊で接着します。
この時切り抜いた部分に下から色紙や和紙などを重ねて表現することもでき、それぞれの個性が発揮される作品になります。
ネームを付けて完成です。
上級者になれば、写真やポスターなどから自分で図案を作ります。
是非、次年度の講座で参加してください。お待ちしてます。

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受講生作品

次に文化講座の『古文書で読み解く飛鳥』についての紹介です。

〇「古文書を読む」の活動の様子
古文書を基礎からしっかり学びたいという声から始まり5年が経過しました。
講師は安田真紀子先生(奈良からくりおもちゃ館館長・奈良大学講師)で初心者にもわかりやすく丁寧に解説してくださいます。
教材は「大和名所図会」の原本の写しを使います。
さし絵や逸話が当時の姿で描かれています。
江戸時代の文書は句読点がなくどこまでが一文字なのかもわかりにくく漢字のくずしも書き手の書きやすいように書いているためよく似ている字がいくつもあります。
“江戸時代の多くの庶民は楷書体を知らないので楷書体をくずしているのではありません。ところが私たちは楷書体に慣れているのでまず楷書体を念頭に浮かべるのでかえって解釈に苦しでしまいます”と話されています。
また先生は“習うより慣れることです”と話されます。
来年度も引き続き「大和名所図会」を使い、東光山龍蓋寺(岡寺)の所から始まります。是非参加してください。

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来年度の日程は未定ですが決定しましたら、申し込みなどの詳細を文書やこのブログでもお知らせします。

2021年9月28日

9月号

ご挨拶

 明日香村文化協会の長年の課題であったブログが開設されて2年余が過ぎその間多数の閲覧がありました。感謝申し上げます。

立ち上げて下さった常任理事の方からバトンタッチして、築いてくれた基礎を踏襲し更に充実したものにしたいと体制を整え、公式ブログとしてリニューアルしました。

事業内容、活動報告などに限らず、みなさまのご意見も聞かせていただきながら作成していきたいと思います。
ご支援、ご協力よろしくお願いいたします。

明日香村文化協会 境山 正甫

 

「紙芝居」づくりに取り組んでいます

昨年度は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い多くの行事が中止及び延期となりました。
こうした状況下で新たな事業が始まりました。
それは飛鳥にかかわる歴史上の人物や出来事を紙芝居にする取り組みです。
「紙芝居部会」を立ち上げて、作業を進めています。
年度内の作品の完成を目指しています。

今回は”入鹿の首”の話で有名な「乙巳(いっし)の変」です。
大化の改新と言い換えれば皆さまもご存じの有名な出来事です。
この紙芝居は、小学校高学年くらいの子が読みとれるような内容で、画面はアニメキャラクターで描いています。
大変わかりやすい作品に仕上げていて、完成後はブックレットにして出版する予定です。
この紙芝居が、子供にも大人にも当時の政治の中心であった飛鳥への理解や永く語り継がれる出来事として伝えていける作品となるように願っています。

  • 乙巳の変:645年6月12日飛鳥板蓋宮において中大兄皇子・中臣鎌足らが蘇我入鹿を暗殺し、蘇我氏を滅ぼした政変です。その後、中大兄皇子は体制を刷新して、「大化の改新」と呼ばれる改革を断行しました。

  飛鳥寺「入鹿の首塚」

夏期講座 8月21日・焼き物鑑賞と8月28日・日本画は、コロナウイルス感染拡大のため中止となりました。

2021.8.30